パシュミナの種類
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パシュミナ制作工程
1枚のパシュミナは気の遠くなるような手間と時間をかけて完成いたします。ラダックの遊牧民から入手したパシュミナの原毛を紡ぐところから始まり、パシュミナ素地を手織り機にて織っていきます。パシュミナは繊維が非常に細く弱いため、今でも機械は使えず手織りで制作をします。
その後、草木染めによる手染めで独特の風合いと色をつけて木版の工程へと移ります。木版はそれぞれの工房が門外不出として家族だけに伝えられてきた独自デザインです。各工房によってデザインの特徴がでます。次に刺繍職人の元に渡ります。非常に細かい刺繍ですので、目を保護するために電灯の下では作業せず、陽の明かりの入る窓辺に座り、陽が入る時間帯のみ、一日約5時間ほどの作業しかできません。刺繍のデザインも各工房、職人の熟達度によって様々なタイプのものがございます。中でも弊社提携工房にいた最高技術を持つマスターが制作をした、裏面に刺繍跡を残さない技術がございましたが、残念ながら2018年に彼が他界してしまい、再現できる者が未だ出てきておりません。写真がマスターピースとして後輩職人達に残されました。
Jamawar ジャマワール
パシュミナの素地が見えなくなるほど細かい刺繍を全体にほどこしたショールのことをジャマワールと呼びます。様々な色の糸を重ねながら、熟練した職人が一人で仕上げていきます。制作に2年以上もかけるショールもあり、まさにカシミール刺繍の最高峰の芸術作品といえます。
Kalamkari カラムカリ
パシュミナ素地に手作業でデザインをペイントで描いていき、その後、細かい刺繍をほどこしていったショールです。デザインも豊富で非常に鮮やかで華やかなショールです。
Jaali ジャリ
全体に網の目のように花柄やペイズリー柄などが刺繍されたものをジャリと呼びます。パシュミナ本来の軽さや風合いそのままに、カシミール刺繍の特徴である流れるような美しいデザインを楽しんで頂けます。
Border ボーダー
パシュミナの四方を囲む細い縁取り刺繍をしたHashidar(ハッシュダ)と両端に大きく刺繍をするNeemdour(ニームダ)の2種類があります。シンプルなデザインですが、職人が高度な技術を競い合うように様々な刺繍があります。
Kani カニ
カニとは綴織(つづれおり)に使う糸を巻きつけた特殊なシャトルのことです。刺繍技術が発達する以前からのカシミールに伝わる独特の技法です。今も昔ながらの手織り機で何色もの緯糸を駆使し1-2年の年月をかけて制作しています。
Booti ブッティ
このショールはBorder ボーダー刺繍とショール全体に花模様を点在させるBooti(ブッティ)という刺繍デザインを組み合わせた当店提携工房独自のデザインです。
Plain プレーン
刺繍を施していないパシュミナ生地だけのものをプレーンと呼びます。パシュミナ本来の透けるような軽さと柔らかさを存分に感じていただけます。
こちらは様々な色があり、お洒落なアイテムとしても重宝します。小さく丸めらますので鞄に入れ、寒い時にさっと首に巻いていただければ非常に暖かく重宝いたします。